図書館ひきこもり高校時代 ―思い出の所沢―
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2002年秋、高校2年の私は完全に不登校になりました。
翌2003年4月から2005年3月までの2年間は、通信制高校の生徒でした。
通学は日曜のみ。週に5日、近所にある所沢市立図書館に通っていました。
アルバイトはほとんどしませんでした。
高校の課題などは少なく、週に2~3時間ぐらいやれば十分だった気がします。
あまり覚えていません。少なくとも、毎日何時間もやる必要はありませんでした。
つまりこの2年間、ほとんどが自由時間でした。
家にいなかったのは、親に怒られるからです。
あと単純に本の虫だったので、図書館通いは自然の成り行きでした。
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市立図書館(本館)は所沢航空記念公園の中にあります。
自宅から自転車で10分弱の距離です。
館内では本を読むほか、ノートに思いの丈を書きなぐっていました。
親、学校、社会への怒りを文章にしていました。
読書や書き物に飽きると、公園内を散歩しました。
所沢陸軍飛行場の跡地に整備された公園で、
広さは50ヘクタール、東京ドーム11個分。
友達ゼロでとても寂しかった当時、
公園内の豊かな自然にどれだけ救われたか知れません。
(いずれも2012年11月に筆者が撮影したもの)
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ひきこもり期の後半には分館に行くようになりました。
所沢分館という名称で、市内に複数ある分館のうちのひとつです。
家からの距離は本館とさほど変わりません。
現在の所沢分館とは違う建物です。
旧市庁舎の北隣りの建つ「文化会館」の4階にありました。
現在は使われていません。ただし建物は残っています。
所澤神明社という大きな神社と隣接しており、
読書や書き物に飽きると、神社の境内を歩いたものです。
近くにある深井醤油や薬王寺あたりもよく散策しました。
深井醤油は安政3年創業の老舗で、敷地には味のある蔵が並んでいます。
薬王寺は新田義宗(義貞の三男)終焉の地と言われています。
このあたりは旧町と呼ばれるエリアで、古い建物が多く残っています。
(深井醤油と薬王寺の間の坂道)
(薬王寺境内の鐘楼)
高校時代は図書館にひきこもって本を読むばかりの日々でしたが、
今振り返ると、豊かな時間を過ごしていたようにも思えます。
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