都会のひきこもり・田舎のひきこもり
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ひきこもりは都会のほうが暮らしやすいと言われる。人が多くて、多数派から外れた人間が目立たないからだ。
田舎のひきこもりはつらい。なぜなら近隣住民に陰口を叩かれるから。そんな話を聞く。しかし田舎ならではのメリットもある。親が車を持っているということだ。その車を借りて遠くに出かけることができる。
車はそれじたいが居場所になる。田舎には広い駐車場があるから、そこにとめて長居できる。そして遠くのショッピングモールにも行ける。ショッピングモールには一日中いても注意されない。フードコートはだいたい居心地がいい。
一方、都会では親が車を持っていないことも多いため、お金のないひきこもりの移動手段は徒歩と自転車だけになる。
「自転車なら5kmでも6kmでも移動できるじゃないか」と考える人もいるかもしれない。でもそんな元気な人間はあまりひきこもりにならない。こうして都会のひきこもりの生活圏は半径2kmぐらいになる。移動しないで済むのは楽ではあるが、何と言っても飽きる。都会に憧れる田舎のひきこもりは多いだろうが、こういう現実もある。
ひきこもりは住む場所を選べない。お金を稼げないから、だいたいは実家で生きていくしかない。都会に実家があれば都会暮らしになるし、田舎に実家があれば田舎暮らしになる。
都会のひきこもりは図書館や公民館や公園を転々としよう。転々とできる選択肢を持っていることが都会在住者の強みだ。田舎のひきこもりは車とショッピングモールをうまく利用して生き延びよう。
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【polca企画実施中(2019年12月~2020年1月)】
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