女男男の真ん中っ子
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僕は3人きょうだいの真ん中っ子(中間子)だ。構成は女男男。姉が3歳上、弟が3歳下だ。
兄弟の構成によってどんな性格になるか。好きな異性がいる人や、これから子育てをする人などが気にするようだ。そこで僕の場合を書いておきたい。
現代日本は少子化の世の中で、一人っ子も多い。でも憧れたことはない。一人っ子は親の愛情を独占できるとかお小遣いが多いとか言われるけど、うらやむことはなかった。
親からの愛情不足を感じた記憶がない。親が姉ばかり構うとか、弟に甘いとか感じたことがない。逆も然り。全員平等だったように思う。
兄がほしいと思ったこともない。兄のいる友達は結構殴られたりしていて、嫌だなと思っていた。もちろん、そんな兄ばかりではない。現に僕は弟を殴ったことなどない。取っ組み合いのケンカもせずに成人した。友人に対しても同じだ。男子がみんな殴り合って大きくなるわけでもない。
妹がいたらいいと思ったことはある。でも、上が姉で下が妹だったら、男は自分だけとなって寂しい。やはり下は弟で良かった。
我が家は転勤族家庭で、僕は小学校の時に3回転校した。その時には弟がいることで本当に助かった。年齢は3つ違えど、同じ転校生同士。そういう存在がそばにいるだけで不安が紛れた。妹だったら「守ってあげなきゃ」みたいな気持ちになったのではないかと思う。男は女を守りたいと思いがちだからだ。兄としては、弟でもそう思うべきなのかもしれないが、僕は彼を対等の同士だと思っていた。
長子でなくて良かったと思う。僕はリーダーになりたくない。数年前、父が交通事故で重傷を負った時、保険会社との折衝に当たったのは母と姉だった。その時の姉は何とも頼もしく見えた。僕は一切何もしないで良かった。
この先、両親の介護の問題などが出てくるだろうが、姉がいると思うだけで心強い。僕は率先して何かをするのが苦手だから助かる。
リーダーになりたくない。率先して何かをするのが苦手。こういう性格は、姉がいるために形成された可能性もある。姉がいつも手助けしたことによって、自立心が乏しくなってしまったのかもしれない。記憶にないので推測だが。
姉の前では、少し緊張する。怒られそうな気がするのだ。僕は社会に適応できず、あまり働けない。彼女を前にすると、そこを指摘されるのではないかとビクビクしてしまう。
姉は歯に衣着せぬタイプで、相手の非を指摘する時は容赦ない。グサッとくることを臆面もなく言う。優しくない。といって意地悪でもない。あまり人の気持ちに構わない感じ。よく言えばクールということになるか。
一方、僕は人に物をはっきり言えないタイプだ。誰かを否定する時には、目をそらし、苦笑いのような微妙な表情を浮かべて、遠回しに言う。人に向かって怒りをぶつけようとすると、涙が溢れそうになり、喉が詰まって何も言えなくなってしまう。そうならないように、笑うのだ。
何をするにも、そばにいる人に「これでいいの?」と確認しないと不安で進めない。思春期以降は、その役目が本やネットになった。情報や知識の収集に余念がなく、勉強家のように見えるが、根底にあるのは不安だ。母親に「どうしたらいいの?」と尋ねる代わりに、本の著者やネットの書き込みに委ねるようになっただけだ。
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人の性格は、親のきょうだい構成にも左右されるという。父は5人きょうだいの末っ子で、母は一人っ子だ。
父には兄と姉が2人ずついる。末っ子だから甘やかされたみたいだが、頼りない感じはない。ただ、わがままな感じはする。すぐに機嫌が悪くなるのであきれる。
機嫌については母も同じだ。両親2人とも、突然機嫌が悪くなる。僕が他人に対して距離を置きがちなところがあるのは、このせいかもしれない。人はいつ豹変するかわからないから、深入りするのはやめておこうと歯止めがかかる。
そういえば、姉も弟も人付き合いの範囲が狭い。
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まあこんなところだ。まとめると、きょうだいがいてよかった。特に姉と弟がいてよかった。真ん中っ子の男として育って、何の不足もない。
長男というのが少し重荷だが、第二子だから、プレッシャーがそれほどない。責任が生じても、長子の姉と分散できる。そこが気楽でいい。その上、弟もいる。真ん中っ子で良かったと思う。
姉は結婚して子供もいる。弟は一人暮らしで経済的に自立している。僕だけが実家で親のスネをかじり続けている。「真ん中っ子は自立心がある」などと言われるが、僕には当てはまらない。
あと「姉がいる男は異性にモテる」という説もあるが、これも僕には該当しない。異性と付き合ったことがない。姉も弟もそうじゃないのに、僕だけがこんな感じだ。
ここまで、女男男の真ん中っ子本人が、自分なりにきょうだいとの関係を分析してみた。一つの例として参考にしてもらえたら嬉しい。
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