女装してわかったこと
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僕は女装をする。このことは先日書いた。
単に女性物を身に付けるだけで、化粧もしなければ、外を出歩くこともない。自宅内だけでの遊びだ。しかしその中でも気付かされたことは多い。今回はその気付きをまとめてみた。
まず長い髪は大変だ。下記のウィッグを着用して生活してみた。後ろ髪が背中の真ん中ぐらいまである。夏はとにかく暑い。ポニーテールにする理由がわかる。首筋を出すだけでかなり涼しい。
裸になると、後ろ髪が背中に当たってくすぐったい。服を着た後、後ろ髪を外に出さないといけない。洗面台を使う時、ご飯を食べる時、髪の毛が入らないように手を添える必要がある。まとめていないロングヘアはことのほか気を使う。はっきり言って鬱陶しい。
胸も邪魔くさい。小さいとコンプレックスの元になるが、大きすぎても都合が悪い。重くて肩がこるという話も聞く。うつ伏せになった時、胸があるとペタッと床に付かない。野球のヘッドスライディングの際にも引っかかるだろう。運動をする時に揺れるのも困りものだ。その分、体力を消耗する。
ブラジャーも厄介だ。特に夏は暑い。ゆるすぎたら意味がないので、ある程度締め付けられる。これが不快だ。ブラトップを愛用する女性の気持ちはわかる。薄いTシャツ1枚で出かけるなんてことは男にしかできないのだ。
僕はスカートに強い憧れを持っていて、「スカート」という単語を見たり聞いたりするだけでもドキドキする。しかし実際に穿くとなると簡単ではない。この衣服は、基本的に脚を閉じていないといけない。一瞬ならできても、継続するのは大変だ。男性もすぐに試せるのでやってみてほしい。気付くと必ず膝が離れているはずだ。これをタイトスカートでやってしまうと、みっともないことになる。
スカートはとにかく姿勢が制限される。膝丈ほどの長さがあっても、腰を掛けた状態で脚を肩幅に開いたら、下着がのぞいてしまう。ロングスカートであっても、無造作にしゃがめば見えてしまう。姿勢には常に気を付けていないといけない。
見えてもいい黒や紺のパンツを下着の上に穿いておく手もある。しかし見えてもいいものであっても、見せるべきものではないので、やはり気を抜いてはいけない。ズボンと同じ感覚でいてはいけない。
ワンピースはお腹が冷える。特に冷房はきつい。脚の方から入ってきた冷気がそのまま上半身に到達する。でも薄手の生地の下に腹巻なんかしたら透けかねない。難しいところだ。
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ヒールのある靴はつらい。つま先立ちで歩いているようなものだからだ。室内でヒールが10センチぐらいのサンダルを穿いて過ごしてみたら、数分でふくらはぎが痛くなった。
ヒールの高い靴を穿いて不格好な歩き方をしている女性を見かける。自分で穿いてみたことで、そうなる理由がわかった。もし女性と一緒に歩く機会があったら、履物を必ず確かめたい。ヒール付きなら、できるだけゆっくり歩く。
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ここまで書いてきて疑問が生じた。今ここを読んでいるあなたが女性だった場合、この記事を読んで何か得るものはあるのだろうか。
もしあるとすれば、男性の無知を知れることだろう。男性は上記のようなことも知らないのだ。もっとも、別に啓発のために書いているわけではない。楽しく読んでもらえれば十分だ。
それはさておき。
もし僕が明日の朝、男性の記憶を持ったまま女性になっていたとしたら、肌の露出は極力控える。ミニスカートなどは絶対に穿かない。制服などで穿かねばならないとしたら、必ず下着の上に黒パン・紺パンを重ね穿きする。また下着の透けも、できる限り阻止する。男性である僕は、女性のそういうところを非常に気にして生きているからだ。
街には時々、どうしてここまで無防備なのか、見られても別にいいのかと不思議に思える格好の女性がいる。夜の歓楽街であれば理解できるが、実際には日中の駅でもデパートでもいる。この手の女性の心理を知りたい。
女性は同性の目を意識して服を着るという。目のやり場に困る服を着ている女性もそういうことなのだろうか。男性の僕にとって、女性の肌というのは本当に素敵で、頭がボーッとなって吸い寄せられてしまうほどの魅力がある。
でも、だからこそ露出は怖いと感じる。男性にとって魅力がありすぎるのだ。僕が女性なら肌の露出を避けたいと思うのはこういうわけだ。
一日でも女性になれたらわかるのに。女性から見える世界はどんなものなのか。女性は何を考え、何を感じて生きているのだろう。どうにかして知りたいものだ。こればかりは、女装をしたところでわからない。
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