真面目では生き残れない
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タウンワークを見ていたらデータ入力の仕事があった。時給1500円、11月末まで、週3日5時間から可。
これなら働けるのではないかと思った。データ入力の経験は何度かある。
それでも迷うのは、働きたくないからだ。働いて何になる。時給1500円で週3日・5時間だと、月収10万ぐらいになる。
10万も稼いでどうするのか。
お金はあったらあったで使う。映画を観たり、本を買ったり、遠くへ出かけたり。
でも、ないならないで使わないのだ。映画は観ない、本は図書館で借りる、外出は自転車で行けるところに限る。
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「労働は苦役である」と僕はよく言う。
これは認知の歪みだという意見もあるだろう。少なからぬ人が労働に喜びを感じている事実がある。労働によって人とつながることができる。人の役に立つことによって自己肯定感が高まり、精神が安定する。
上記のような作用は僕にもわかる。人との関わりによるセラピー効果は大きい。ただ、悪い作用もまた強い。
1人にいじめられてしまったら、10人に良くされてもダメなのだ。人の精神は1人にやられてしまう。何年経っても消えぬトラウマになってしまうこともある。
新しい仕事に就くということは、大きな賭けだ。もしかしたら楽しく働けて、お金も得られて、精神の健康を得られるかもしれない。でも、一度ひどく怒鳴られて、癒えることのない傷を負わされるかもしれない。
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雇われて働くということは、命じられた時間から命じられた時間まで、命じられた場所で、命じられた作業を行うことだ。幾重もの命令で構成されている。
これを一番よく守れるのは機械だろう。遅刻せず、怠けず、常に一定の成果をあげる。機械のようであればあるほど、優秀な労働者とされる。
こんな世界に住まわされたら、ストレスでおかしくなるのは当然だ。だから、いじめる人間や怒鳴る人間が現れてしまうのだと思う。
雇われ労働とはこうしたものなのだ。こういうものを、週3日・3ヶ月も続けられるものだろうか。僕は機械のようになれるだろうか。
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最初から、すぐ辞めるつもりで行けばいいのかもしれない。労働を続けるには不真面目さが必要だ。
雇われ労働は、監視する人間の目をごまかせる人が有利だ。見えないところでも働いてしまうと、バテてしまう。その結果、大事なところで力を出せず「使えない」という評価を得てしまう。
だから、雇われて働き続けるには不真面目でないといけない。真面目に働いていいのは、強靭な心身を持つ者だけだ。人に何を言われても右から左に流せる人間でないと、心身をやられてしまって、病気退職へと追いやられる。
真面目な人ほどニートや引きこもりになりやすいことは、よく知られている。しかし往々にして
働いていない→怠け者→不真面目
と解釈されて「真面目に働け」と叱られがちだ。そうした叱責を、真面目人間は真面目だから真に受けて、また真面目に働き出し、敗れ去っていく。真面目だから自分で自分を責めて、心を病んでいく。
七転び八起きという言葉があるが、7回も転んで平気であるはずがない。強がってはいけない。
心身をどうやって守っていくか。真面目では身が持たないのだから、不真面目になるしかない。
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ただ、真面目も不真面目も性格だ。元来が真面目なら、真面目を活かす方がいい。
真面目な人は雇われ労働には不向きだ。だからできるだけ避けた方がいい。でも雇われが無理な人が自営業に向いているわけでもない。どちらにも向いていないことも多いだろう。
人や国に養ってもらう生き方もあるが、真面目な人はそれでも苦労してしまう。「自分は養われているダメ人間」と自分を責めてしまうのだ。だから、まずは自分でできることをやり切るのがいいだろう。
真面目な人間が、そのままで生きていければいいと思う。
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この記事は下記のラジオ(ツイキャス)で話したことを元に書いた。
働く理由、労働は命がけ、真面目では生き残れない【2018-276】あぎるラジオ【8/30】 - YouTube
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