30代で実家ぐらし、働かず家にいる男の日々

1985年生まれの37歳。働かず、友達付き合いもなし。外へ出るのは散歩か病院の時だけ。一人で読んだり書いたりして過ごしている。noteで日記を公開している→https://goo.gl/Jrkznz

大学には行ったほうがいい(働きたくない人は特に)


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※この記事は特に高校生に読んでほしい。とりわけ働きたくない人。

 

「大学には行かないほうがいい」という話がツイッターで話題になった。でも僕は行ったほうがいいと思っている。

 

僕の高校時代は暗かった。集団生活がつらくて不登校になり、一人で勉強できる通信制高校を卒業した。アルバイトもせず、市立図書館にこもる日々だった。2年半の間、友人はゼロ。あまりの孤独に耐えかねて、泣きながらカウンセラーや祖父母に電話したりした。

 

だから大学に進学して、人の中に入れたことが嬉しかった。大学のいいところは、集団の中にいながら、集団で行動しなくていいところだ。

 

サークルにも入らなかった。どこかに入ろうとして見学にも行ったが、気に入ったものがなくてあきらめた。

 

大学は自宅から1時間ぐらいのところにあった。授業以外の時間は学食かパソコンルームか図書館にいた。学食では新聞や本を読んだ。人の出入りが多いのが良かった。寂しさが紛れるからだ。

 

パソコンルームではレポートを書くこともあったし、遊びで使うこともあった。よくmixiの日記を更新した。

 

図書館では来る日も来る日も本を読んだ。興味のおもむくままに読んでいると、いくら時間があっても足りない。

 

こういうことはすべてニートでもできる。大学に入学しなくてもキャンパスには入れるからだ。図書館は学生しか入れないところが多いが、別に近所の公立図書館でもいいだろう。

 

ただ、そういう暮らしをしていると、親から「働け」と言われる。でも大学生なら何も言われないのだ。朝、家から出てしまえば後は自由だ。朝から晩までほっつき歩いていても何も言われない。親は学校で勉強していると思うからだ。

 

要するに、大学生になってしまえば、4年間遊んでいても文句を言われないのだ。ブラブラしていても何も言われないのは大学生だけだ。

 

フリーターでも遊べるが、周囲から「正社員になれ」といった文句を言われ続けるし、正社員でない自分を責めてしまいがちだ。社会には「フリーターは大損」「フリーターではいけない」「フリーターは今すぐ正社員を目指せ」という言説があふれている。

 

大学生なら、単位さえ取れていれば後は遊んでいても何も言われない。ニートとほぼ変わらない生活を送っていても、ニートとは呼ばれない。大学生でありさえすれば「ニート」という言葉で自分を責めないで済む。

 

これは精神的に大きい。同じブラブラするのでも、大学生であれば周囲は許してくれる。社会に許されているという感覚を持って4年間遊べる。

 

4年後にはニートになるかもしれないが、少なくとも4年間はニートとは呼ばれない。20歳前後の多感な時期に、精神的苦痛なく遊べるのは大きい。ニートやフリーターになるまでの時間を先延ばしにできる。

 

大学生という身分でありさえすれば、現代日本社会に蔓延する「正社員信仰」や「ニートバッシング」「フリーターバッシング(非正規バッシング)」から逃れることができる。

 

現代日本社会において、大学生だけが遊んでいても許される身分なのだ。何百万円もの学費がかかるが、それは遊んでいても非難されない身分の値段だ。それを親が買ってくれるというのなら、買ってもらって利用したほうがいい。

 

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やりたいことがあっても、大学に行きながらやればいい。少なくとも文系の大学生は暇だ。大学1年の春学期(入学から夏休みまで)などは忙しいが、それでも高校のように週5日、朝から夕方まですべて授業が詰まっていることはない。基本的に、週に2日から3日通えば卒業できる。 

 

教職などの資格を取ろうとすると忙しいかもしれないが、忙しいのがイヤなら取らなければいい。最低限の単位で卒業しようとすれば、かなり暇だ。夏休みも春休みも2か月以上ある。

 

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明確にやりたいことがある人は、まっすぐそこに進めばいい。しかし特にそういうものがなく、親が学費を出してくれるのであれば、大学に行かない理由がない。

 

高卒で就職して、勉強したくなってから進学するのもいいとは思う。でもその場合、親はお金を出してくれないだろう。でも高校から大学にストレートで行けば、親がお金を出してくれることが多い。

 

4年間で400万円ぐらいかかるから、400万円小遣いをもらえるのと同じだ(学科によってはもっとかかる)。タダでお金をもらえるなら、もらっておいたほうがいい。

 

「どうしても専門学校に行きたい」「どうしても就職したい」という人は、そうしたらいい。でもそういうものがないのであれば、大学に行くのがいいと思う。勉強なんかしたくないとしても、週に2日も通えば卒業できる。残りの5日で遊べばいい。

 

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学部や学科は興味のあるものを選んだほうがいい。「本当は文学を勉強したいが、将来のことを考えて経済学部」みたいなことはやめたほうがいい。授業がつまらなすぎて通えなくなってしまう可能性がある。やりたい勉強をして充実した日々を送ったほうがいい。

 

僕は哲学・宗教専攻という完全に就職に役立たないところで学んだが、後悔していない。今になっても「楽しい4年間だった」と振り返ることができる。好きな学科を選んで良かった。

 

「映画の勉強をしたいけど親が法学部しか認めず、それ以外の学科では学費を出してくれない」というような場合は仕方がない。学校の勉強はギリギリ卒業できる程度にして、残りの時間に映画の勉強をしよう。

 

他学科の講義にもぐりこむことだってできる。僕は実際にやった。黙っていてもいいし、気が咎めるなら教授に相談すればいい。また、学外の市民講座を受講してもいい。

 

とにかく大学生には時間があるので、学ぼうと思えばいくらでも学べる。僕はよく美術館に行った。文学記念館にも頻繁に通った。

 

大学生には膨大な時間がある。その時間を使って大いに学べ、大いに遊べる。そんな暮らしをしていても文句を言われない唯一の身分だ。だから大学には行ったほうがいい。僕はそう思う。

 

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この記事は、自分自身がツイキャスで話した内容を元に書いた。YouTubeにアップロードしたものを下記に掲げておく。

 

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