不幸な読書青年をつくってはなりません
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私は高校時代、学校に行けませんでした。不登校生徒です。
学校があまりにも嫌だったからです。
嫌で嫌で耐えられませんでした。
それで学校に行かずに、毎日近所の図書館で本を読んでいました。
社会は学校に通う生徒を是とします。
学校に通わない生徒は非です。いけない子です。
親にも散々怒られました。
「学校へ行け」「行かないなら働け」と。
私はどちらもできませんでした。
この状況では、理論武装せざるを得ません。
世間一般とは違う考えを持たねばなりませんでした。
自分の考えに賛同してくれる人、自分を応援してくれる人が必要でした。
そうでなければ、押し潰されてしまう。
でも友人も知人もいませんでした。
親戚付き合いはありませんでしたし、
住んでいる場所は前年に引っ越してきたばかり。
当時は2001年や2002年で、
自分の世界にインターネットはありませんでした。
だから本を読むしかなかった。
本の中から、自分を肯定してくれる言葉を探すしかなかった。
***
私はこういう経緯で本を読むようになったので、
「若者よ、本を読もう」
と屈託なく言うことができないのです。
現行の学校に合わない子は必ずいます。
すし詰めの教室で、朝から夕方まで、同じ顔ぶれと同じことをして過ごす。
耐えられないほうが普通なんじゃないかと思えます。
そういう子たちの行き場があってほしい。
そういう子たちに寄り添ってあげられる人がいてほしい。
もう当時の私のような、不幸な読書青年をつくってはなりません。