働きたい人は働き、働きたくない人は働かないでいい社会になってほしい
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「ニート祭り2017」の記事です。よくまとまっている。当日、僕も聴講してきた。憧れのphaさんを生で見られて良かった。
しかしコメント欄が殺伐としている。
「ニートはゴミ」だとか「死ね」だとかいう言葉が散見される。昨夜寝る前に読んでショックを受けた。ここまでの言葉は今までに見たことがなく、何が起こったのか理解できなかった。なぜなのか、なぜなのか。頭の中で疑問がグルグル回り続けた。
ニートに対して怒っている人は、許容する生き方の範囲が狭すぎる。「自分でお金を稼いで生きなければならない」というこだわりが強く、そこから外れている人を許せない。
おそらくニートに怒っている人は、仕事がツラくてやめたいのだ。自分がツライ思いをして働いているのに、それをしていない人がいる。それが許せない。
人は、自分が禁じていることを他人がしているのを見た時、怒りを覚える。働かないで楽になりたいから、働かないで楽をしている人が許せない。
「税金を収めていないから許せない」という主旨の書き込みも見られる。これも同じ理屈だ。自分は収めたくないのに収めている。だから収めていない人に腹が立つ。その上、収めている自分と同じサービスを享受している。怒りの上に怒り。
つまり「楽をしたいのにできない。それなのに楽をしている奴がいる。許せない」ということだ。
でもそれなら、楽な方に来ればいいと思う。
少なくとも、少しでも楽な方向を目指すことだ。働かない人を責めている場合ではない。あなたが今すべきことは、あなたが置かれている状況の改善だ。
働くか働かないか。その人の好きなようにすればいい。
働きたい人は働けばいいし、働きたくない人は働かなければいい。
働きたくないが働かなければならない人は、少しでも楽になれる道を探ってほしい。
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どうしたら楽になれるかは人による。
それをせずに「働いてない奴は死ね」などと言っていても何にもならない。言われた人は嫌な気持ちになるし、言った自分も嫌だろう。見聞きした無関係の者も嫌な気持ちになる。そして、状況は何ひとつ変わらない。悪いことしかない。
「そんなこと言ってもどうにもならないんだよ。愚痴ぐらい吐かせろ」と言われそうだ。
あなたは働くのが大嫌いなのに働いている。だから働いていない人が許せない。
でも働かない人がいなくなればあなたは幸せだろうか。
全員が働くようになったところで、あなたが嫌々働いている現状は変わらない。
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働きたい人は働き、働きたくない人は働かないでいい社会になってほしい。それは、働いても働かなくてもいい状況を手に入れることで可能になる。最低限の生活が保証されている状態だ。
どうしたら、その状態をつくり出せるのだろうか。今僕が抱えている課題だ。あなたも働きたくないのであれば、考えてみてほしい。
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