転勤族家庭で育って思うこと
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たび重なる転校が子供にどんな影響を与えるのか。
子供に辛い思いはさせたくない。
転勤の多い仕事をされている方は、気になることと思います。私は転勤族家庭で育ちました。当事者として、そのことに対する気持ちを書きます。
結論から言えば、転校ばかりして育ったからと言って、自分は不幸だと思ったことはありません。そのことで親を恨んだこともない。
私の場合、タイミングがよかった。高校に上がるまでに6回引っ越したのですが、転校は3度しかなく、すべて小学校時代です。
タイミングがいいというのは、もっと悪い例があるからです。たとえば中学時代に毎年転校していたら辛いでしょう。ただでさえ心が不安定な思春期ですからね。また高校受験にも差し支えがあります。そしてこの悪い例に当たってしまったのが私の姉です。彼女は4つの中学に通いました。
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話を私に戻します。
生まれてから小学校に上がるまでは東京で過ごしました。小学校に上がるタイミングで長野に引っ越し、4年生までいました。4年間も一緒にいた友達と離れるのは悲しかったです。
小学5年で大阪に引っ越しました。言葉も文化も違ってストレスが大きかったです。でもじきに慣れました。姉は中学2年で、いじめも受けたらしく、辛かったようです。
小学6年で栃木へ。しかし春と夏だけで引っ越しました。こんな短期間では思い入れも生まれません。転校に際してそれほどのストレスはありませんでした。
秋と冬は岩手。ここで小学校を卒業しました。少人数の学校で、私の性に合っていました。ここも半年で引っ越したため、別れが辛いということはありませんでした。
中学からは埼玉です。転校のストレスよりも、中学生になることのストレスのが大きかった。ただそれは周りの友達も同じです。自分ばかりがしんどいわけではない。つまり転校ストレスはあまりありませんでした。
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転校が多いことのマイナス面を、私はあまり感じませんでした。性格がゆがむという例もあるのかもしれませんが、そういうことは転校しなくてもあるでしょう。いじめだって、転校しようがしまいが、標的になる時はなります。
ただ、やはりストレスは大きいです。生まれ変わっても転校したいかと言われたら、迷うことなく「NO」です。自分の子にこんなストレスは味わわせたくない。姉もそう言っていました。
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一方で、一度も引っ越さないことの苦労もあるでしょう。子供の頃にしでかしたことを地域住民に知られているということですよね。息苦しさを感じます。この点に関しては、引っ越しが多くてよかったと思います。
私が今、実家でそこそこ快適に暮らせているのは、きっとここが「地元」ではないからです。高校に上がる前にまた引っ越したので、中学時代の自分を知る人は誰もいません。そもそも知り合いがいない。隣りに住んでいる人はどんな顔をしているのだろう。
弟は数年前に実家を離れましたが、街で中学時代の友達と会うのが嫌で、早く離れたかったそうです。
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故郷や地元がない寂しさというのはあります。出身地と呼べるものがないことに、おさまりの悪さを感じたりもします。ただ、子供時代のたび重なる転校が、大人になった自分に影を落としていると感じることはありません。
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