30代で実家ぐらし、働かず家にいる男の日々

1985年生まれの37歳。働かず、友達付き合いもなし。外へ出るのは散歩か病院の時だけ。一人で読んだり書いたりして過ごしている。noteで日記を公開している→https://goo.gl/Jrkznz

ニュースタート事務局に対して思うこと


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「なぜ3万円ほしいの?」

 

ニュースタート事務局の設立者・二神能基氏は僕に尋ねた。この問いが頭から離れない。その時の状況を知りたい方は下記の記事を読んでほしい。

 

お金はほしいに決まっているじゃないか

 

お金があれば行きたいところに快適に行ける。お金がなければ電車にも乗れない。説明会にすら行けない。歩き疲れたら、お金のある人はタクシーに乗れるが、ない人は歩くしかない。

 

お金がなければ医者にも診てもらえない。貧しければケチってしまう。お金があれば買い物も気軽にできる。失敗してもダメージが小さいからだ。貧乏だと1円でも惜しいから、ひとつひとつの買い物が真剣勝負になり、多大なエネルギーを費やすことになる。

 

僕は20以上もの仕事をしたが、すべて苦役でしかなかった。そんな僕にとってのお金とは、死ぬほど嫌なことをして得られるものだ。だからとても貴重なものだ。

 

***

 

二神氏は、今回のお遍路ハウス説明会でも著書でも、何かというとお金を否定し「20世紀の価値観」というレッテルを貼って敵視する。「21世紀は貧乏を楽しむ時代だ」などと言う。

 

お遍路ハウス管理人の給料について「3万と言った人には3万出す。4万と言った人には4万出す」というのはおかしい。一律にした方がいい。同じ仕事をして賃金が違うというのは納得いかない。

 

二神氏はそれに対して「そういう考えの人には向いていない」と言った。僕はニュースタートには向いていないようだ。元々この団体には違和感を持っていた。ひきこもりを無理やり寮に入れて共同生活させることがいいとは思えない。


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二神氏の「20世紀の価値観」対「21世紀の価値観」という思考は二項対立型で、それこそ20世紀の思考だ。どこか好戦的。僕は戦わずに逃げたい。

 

また、氏の本を何冊か読んだが、結婚や家族を持つことを幸せと決めているように思える。「ひきこもりだった息子が結婚して孫の顔が見せてくれた」と喜ぶ親御さんのエピソードがよく書かれているのだが、旧時代的で鼻につく。

 

ニート・ひきこもり問題は親子という関係から生じる。だから僕は子供を持ちたくない。また悲劇が繰り返されると思えるからだ。二神氏は1943年生まれで、この世代にしては若い世代の考えに近いが、それでも埋められない世代差はあると感じる。

 

そもそも、二神氏が接してきたニートは偏っている。部屋から何年も出られなかったような人たちだ。そういう人はニートの一部だ。

 

二神氏は学生時代に始めた塾経営がうまくいって、それ以来お金に困っていない。その時点で、ニート当事者の僕とは隔たりがある。僕はお金を稼ぐのが大の苦手で、あらゆる労働が苦痛で、我慢して働いているうちに病気になった。氏もそういう人をたくさん見てきただろうが、本人は体験していない。

 

二神氏の思想は、基本的にニートの親や支援者向けであるように思う。

 

ただしニュースタート事務局については好ましい面もある。先日の「ニート祭り2017」の中で、スタッフのひとり(元ニート)が

 

「働かない方が幸せなのに、ニュースタートはそういう人を働かせようとする。余計なことをしている」

 

と述べていた。こういうことを言える風通しの良さは認める。

 

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